今頃なんなんだが、1月14日、雪の中訪ねた旧正月の行事のこと。
子供たちが家々を廻るこの行事を知った時、ハロウィーンみたいだな~と思い一度見てみたいと思った。
山口市の地福という土地の数カ所の集落であるこの行事、情報がないので、地元の公民館の支所に問い合わせたら電話に出られたKさんが電車でしか行けない私でも大丈夫そうな駅から一番近い集落の役員の方に連絡を取って下さった。(直前にその方が体調を崩され別の方を紹介してくださるという細やかな対応に感謝)
当日、ほんの数本しかない電車で無人駅に辿り着くとその方が迎えに来てくださっていて地区の公会堂へ案内された。観光行事でもなく余所者は私一人(他にNHKの取材の人二人だけ)。外で焼かれていた焼鳥を渡され、室内に入るとお母さんたちが作られた豚汁をごちそうになり、御抹茶までいただいた。
家々を廻る子供たちに同行させて貰う。藁馬を置いて玄関の前に整列した子供たちは「トイトーイ」と大声で声を掛けると素早く物陰に隠れる。家の人に姿を見られてはいけないのだ。家の中から出て来た大人は馬を受け取り、代わりにお菓子を置く。家の人がいなくなったら子供たちは出て来てお菓子を貰い、「ありがとうございました」とお礼を言う。
家の人が消えたと見せかけて水をかける…子供たちは逃げる…など昔ながらの駆け引きを楽しむ場面も。
私が最終便20時の電車に間に合うよう気を遣って下さり駅まで送って下さった。
お土産に焼鳥まで
県内あちこちで見られる世界大会で何度も優勝されているチェーンソー作家さんの作品
私が住む地域でも大正時代辺りまでは似たような行事が行われていたらしいが、おそらく今県内で残っているのはここだけ。トイトイの前には子供たちに指導しての藁馬作りも行われる。全ての世代が揃っての行事が引き継がれていることにほっこりしながら車窓に滲む夜の雪を眺めた。
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2018.02.23 22:00
2018.02.23 21:34