「ジュークボックスよりタンゴ」


第28回俳壇賞受賞者、「青垣」所属の池谷秀子さんの第一句集が出た。

昨日鑑賞文を書かせていただいたのだが、面白い句だらけで、採り上げる句に迷った。

以下は鑑賞文には取り上げなかった句


噴水に息を合はせてゐて歯痛

 檸檬切る朝の食器のどれも白

 牡蠣啜る死んでもびつくりされぬ齢 

草よりも土柔らかし揚雲雀

 眩しくて船の名読めず水仙花 

 弁当の中の明るし春の山 

 木の芽雨ふつくらと湯の沸きあがり 

 草のやうに無口な人と盆の月

 赤んぼを載せて月夜の台秤

 本に帯私に秋思張り付いて

まだまだ紹介したい句が沢山あるのだけれど。

静けさの中にクスッと笑えるユーモアがあって 大仰でないけれど自在。

おめでとうございます。



杉山久子ののほほんブログ  ~小鳥来るるる日記~

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